通貨改革
第二次大戦後を招いたドイツは西側を米・英・仏に東側をソ連によって管理されていた。世界でも有数の工業国であるドイツは東西陣営どちらも自分の陣営に引き込みたかった。まずはアメリカが先手を打つ。

新しい通貨を発行して古い通貨と交換するぞ
アメリカはドイツで新しいお札を印刷し始めた。新しい通貨を使えばアメリカから支援される物資を買うことができた。そのためドイツ国民は古い通貨を売って新しい通貨を買うことになる。これは西ドイツの建国準備でもありソ連に無断で行われたためソ連は激怒した。
ベルリン封鎖・ベルリン空輸
アメリカの通貨改革に激怒したソ連も対策を打つ。

ベルリンを封鎖する
当時は東西にドイツが分けられていたが、首都であるベルリンは東側に位置していた。ベルリンは東西に分けられ西ドイツから専用の道路を通ることで西ベルリンにいくことができた。この専用道路をソ連が封鎖。ベルリンには200万人の人が閉じ込められることになった。ベルリンには水道や電気などのインフラや食糧なども届かなくなった。
これに対してアメリカは空輸で対抗することになる。

陸がダメなら空から物資を送るぞ
こうしてアメリカはベルリン空輸を行い、ベルリンが封鎖された約1年間飛行機を飛ばしまくってベルリンの人々を助けさせた。
結果的にソ連のベルリン封鎖はアメリカの力を見せつける形となってしまった。

アメリカさんすげえ〜
結束を強めるそれぞれの陣営
資本主義陣営
西ドイツでの通貨改革と同時期にチェコスロヴァキアでクーデタが起こった。これによりチェコスロヴァキアは社会主義陣営に加入することになった。チェコスロヴァキアは工業国だったため高性能な武器を作ることも可能だった。さらに資本主義陣営である西欧諸国は議会が発達していたチェコスロヴァキアでクーデタが起こって社会主義陣営に加入するとは考えていなかった。
そんな予想外のチェコスロヴァキアの共産化は西欧諸国に衝撃を与えた。これにより自分たちの国でもクーデタが怒るかもしれないと危機感を抱いた英・仏は西ヨーロッパ諸国連合条約を締結。この条約を結んだ国の中で共産革命が起きた場合他の国も鎮圧に参加する条約である。英仏に加えてオランダ、ベルギー、ルクセンブルクの5カ国の間で結ばれた。

みんなで協力して自分たちの国ではクーデタが起こらないようにしよう
社会主義陣営
アメリカのお金を欧州にばら撒いて戦後復興を助けるマーシャル=プランに対抗してソ連率いる社会主義陣営もコメコンを結成。東側陣営の経済的な協力を促す。

アメリカのマーシャル=プランに対抗して俺たち東側陣営も経済的に協力していこう
まとめ
工業国であるドイツを自分たちの陣営に引き込みたかったアメリカはドイツで通貨改革を起こす。これに対してソ連はベルリン封鎖で抗議をする。アメリカはさらにその上をいくベルリン空輸でベルリンに物資を届け続けてベルリンの人々を助ける。
こうした東西の対立がどんどん深まる中チェコスロヴァキアでクーデタが起きて社会主義陣営に加入。これを受けて西欧諸国は軍事同盟を結成して自国で社会主義革命が起こるのをみんなで防ごうとした。
さらにソ連もアメリカのマーシャル=プランに対抗してコメコンを結成。東側陣営の間での経済的な結束を強めた。
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