55年体制以前の日本
第二次世界大戦に敗れた日本は戦後アメリカのGHQによる占領政策が行われていた。GHQの占領政策は日本の力を弱めてアメリカに歯向かわないようにすることだった。

日本の力を弱めて俺たちの子分にする
しかし戦後アメリカとソ連の間で冷戦が始まると、アメリカの日本に対する態度が変化する。アメリカは日本にも再び力をつけてもらってアメリカ陣営の戦力にしたくなった。

冷戦でソ連とばちばちだから日本をこっちの陣営に引き込んどくか
そのためにアメリカは日本とサンフランシスコ平和条約を結び、日本を独立させた。さらに日米安全保障条約によって日本をアメリカ陣営に引き込む。

日本、独立させてやるから冷戦は俺たちと一緒にやっていこうぜ

YES、ボス。わかりました。
こうして日本は独立することに成功するが、ソ連や中国を無視していたため国内でもこの日米安全保障条約に対しては賛成派と反対派が存在した。
保守勢力の主張
戦後日本はアメリカと非常に深く関わってきた。このアメリカとの関係を重視しようとするのが保守勢力。この保守勢力の中心が自由民主党(自民党)。この後の日本は基本的に保守勢力である自民党を中心として動いていくことになる。

これからは俺たちが日本を引っ張っていくぞ
そんな自民党率いる保守勢力は主にアメリカとの関係を良好に保ちたいと考えている。そのため日米安保には賛成。しかしいつまでたってもアメリカの子分であるということは望んでいないので徐々に日本の地位も上げていきたいという願望も持ち合わせていた。

アメリカとはいい関係でいたいな。でもいつまでも子分でいるつもりはない。
子分的な立場から対等な立場になるためには日本も再軍備を進め、アメリカに一方的に守ってもらうだけでなく日本もアメリカを守れるような存在になりたいと考える。戦後GHQによって作られた日本国憲法では軍は持たないことになっているのでこれを改正して軍を持つ自主憲法を作りたいという主張も展開していくことになる。

俺たち日本も軍を持ってアメリカを守れるような存在になりてえ。そのためには憲法改正しないとな。
革新勢力の主張
自民党率いる保守勢力に対抗するのが日本社会党率いる革新勢力。革新勢力は非武装中立とうい立場を非常に重視している。さらに社会主義を望む勢力であることも関係してソ連や中国とも良好な関係を築きたいと考えている。

非武装中立っていいよね、平和に行こうぜ。ソ連、中国とも仲良くしてえな。
ソ連とお近付きになりたいためアメリカと手を組む条約である日米安保には基本的に反対の姿勢。さらに軍を持たないことを明記している憲法には賛成であり、この憲法を守っていくことも目的としている。

アメリカと組むのやめようぜ。あと軍を持たないって憲法とても素敵だからこれからも護ろう。
まとめ
この日本社会党と自由民主党が結成されたのが1955年だったため55年体制と呼ばれる。基本的に自由民主党の保守勢力が日本では優勢であり戦後の日本を引っ張っていくことになった。2021年現在でも憲法改正問題などは大きな政治的テーマとして残されている。
コメント